Photo: 多和平http://www.sip.or.jp/~tawa360/kegari.html
実家から自宅に戻りました。
これから大量に洗濯をしないと行けないのですが、冬場はセーターが厄介です。
私は実家で習った手洗い方法を踏襲してやっていますが、これが中々面倒くさい。
下手に洗うと縮んでしまいます。
なぜセーター等の毛糸は洗濯で縮むのか?
今日はこれをネタにしたいと思います。
まず、”毛”とは何でしょうか?
Wikipediaによるとケラチンというタンパク質からできており、層構造に成っているということです。この層構造の一番外側がいわゆるクチクル(キューティクル)でと呼ばれます。
このクチクルは非常に頑丈な物質で、毛がぴーんとしているのはこのクチクルのおかげです。毛の表面を鱗のように覆っています。
では水に濡れて、セーターが縮んでしまうのはなぜでしょう?
前述のクチクルを構成するケラチンはジスルフィド結合という化学結合を持っています。
このジスルフィド結合は普段は非常に強固ですが、温度変化やアルカリに弱い性質を持っています。
そのため一旦温水に入れたり、洗剤(普通のものはアルカリ)に入れたりすると、表面のジスルフィド結合が弱まり、鱗のように表面を覆っているケラチンが逆立ちます。
この逆立ったケラチンが絡まり合って固まることで、毛糸は洗濯に依って縮むようです。
(一般にはフエルト化というらしい)
この毛の特性を活かしたものが、実はパーマなようです。
ジスルフィド結合を還元して髪の毛を柔らかくして癖付けを行った後、
髪の毛を参加することでジスルフィド結合を再構成して、持続性のあるパーマが使われています。
もちろん、髪の毛のケラチンを健康に保つためのシャンプーなんかもたくさんあります。
毛糸ものを洗う洗剤と、
髪の毛を洗うシャンプーと、
実は同じ毛のタンパク質の性質からできているようです。
個人的には動物の毛と人間の毛が、大体同じであることにびっくりしました。